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2020.03.17

BMWのエンブレムの意味とは?2つの説と歴史をご紹介!

ヤナセBMWの山崎です。

 

ブランドコンセプトや企業のイメージを伝えるグラフィック・シンボルであるBMWの「エンブレム」。

 

一目見ただけでBMWの車やアイテムだとわかるほど世界中に浸透していますが、エンブレムの意味や、そこに込められた思いまでは知らない方もいらっしゃるはず。

 

今回は「BMWのエンブレムについて」。

BMWのエンブレムがこの形になった意味や、エンブレムの変遷などにも触れていきます。

BMWのエンブレム

 

 

エンブレムの意味に関連してる?BMWのルーツとは

エンブレムの意味をより深く理解するためには、BMWのルーツを把握しておくのが近道です。

 

BMW(Bayerische Motoren Werke AG、バイエルン発動機製造株式会社)は創業当初、総合エンジンメーカーとしてスタートし、特に航空機用エンジンに力を入れていたメーカーでした。

1922年に自動車・オートバイの開発へ乗り出したのち自動車メーカーとして浸透するまでには紆余曲折ありましたが、その経験がのちのBMWの礎となったと考えられています。

 

BMWは100年の歴史の中で、海外への進出も積極的に行い、1981年には日本法人を設立。

本格的に日本での車両販売を開始します。

 

その後、日本の自動車事情に合ったカスタマイズを加えつつも、BMWのスポーティーかつ洗練されたデザイン・運転性能が日本人の中にも魅力と映るようになり、2000年代に突入するとその価値観を定着させることに成功します。

 

詳しくはこちらのコラムも合わせてご覧くださいね。

BMWの歴史や特徴を理解するとより魅力的に!今までのモデル変遷も

 

 

BMWのエンブレムの意味はプロペラ!?州旗!?

カーファンの間で知られるBMWのエンブレムの意味(由来)には、大きく分けて2種類の説があります。

そのどちらが正しいか、という議論は今でもよく耳にする話題の一つでもあります。

 

プロペラ+青空+雲という説

元々、BMWの前身となる会社は航空機のエンジンを開発する企業でした。

創業当初BMWでも航空機のエンジンにしていたことから、回転する飛行機のプロペラに、青空の青と白い雲の色を掛け合わせて作られた、といわれています。

 

州旗をモチーフにしたものという説

本社のあるバイエルン州には州旗があり、そのデザインは青と白の色合いで正方形を交互に設置したもの。

バイエルン州の企業であることに誇りをもってロゴに取り入れたといわれています。

 

さらに第3の説、第4の説が浮上するなど、その関心の深さはBMWの人気を裏付けるものでもありますが、今一番有力視されているのは上記の2つに集約していると思ってよいでしょう。

 

 

2つの説があるのはなぜ?現在公表されているエンブレムの意味は?

BMWの広報では過去にプロペラ説が公式見解と発表したことがあります。

なのに、州旗をモチーフにした説も根付いているのはなぜなのでしょうか。

 

プロペラ説の発端は「ニューヨークタイムズ紙」

2010年1月のニューヨークタイムズ紙でこんな記事が紹介されました。

 

内容を要約すると次の通り。

・BMWミュージアムの担当者がプロペラは真の由来ではないと説明。

・商標登録する際に州旗の色合いを逆転させ、前身のRapp Motoren Werke (以下ラップ社)同様に円の内側に社名を入れた。

 

そしてこの記事が出た際、肯定も否定もBMW側はしませんでした。

これらのことが発端となり「州旗説が最有力で、プロペラ説は間違い」という考えを定着させるに至りました。

 

BMWのエンブレム、現在の見解は?

一時プロペラ説は間違いと定着してしまいましたが、どちらも正解ではあります。

 

2020年3月現在公開されているBMWの公式サイトでは、次の見解が公表されています。

 

・そもそも1917年の創業当初はロゴを登録していなかった(エンドカスタマーに広く商標を公開する必要がなかった)

・1917年10月に新しいロゴを登録する際に前身のラップ社からBMWのロゴの正円は残し、州旗をモチーフにした(商標登録に州旗そのものは使えないため、色調は反転)

・1929年の広告でプロペラの軌道によりBMWのロゴを描いたものが公開され、BMWのロゴは航空機をモチーフにしているという説が市民権を得た

・1929年当時、世界恐慌に陥った際、アメリカの航空機エンジンメーカーPratt & Whitneyの委託で新しい航空機エンジンを開発することとなり、まだ社歴の浅いBMWが「航空機に代表される強いエンジンを開発する企業」という点は企業イメージアップとなった

 

つまり、先の記事の「元々は前身の会社のロゴ+州旗」が発端、というのは合っているとしたうえで「後付けではあるが「航空機がモチーフ」としてロマンのあるイメージを定着させた」というのが、現在の公式の見解、といえそうです。

 

2020年3月、公式のエンブレムがリニューアル!

リニューアルされたBMWの新しいエンブレム

会社の成長と共にエンブレムがリニューアルされているのはご存知ですか?

最初はゴールドと黒の縁に青と白の正四角形から始まり、ゴールドは視認性の高い白へと変化しました。

 

そして2020年にリニューアルされた新しいロゴは黒い縁がなんと透明に!

車両には新ロゴは使用せず、まずはブランドを浸透させるための広告などに使用されます。

現時点では既存のロゴに加えて、新しいロゴも使用されることになっています。

 

 

企業イメージや車両の価値を象徴する意味のある「エンブレム」

エンブレムは元来、企業イメージや商品である車両の価値観を象徴するもの=そのエンブレムがついていたら車両の性能や価値が保証されている、というものです。

 

登録当初はプロペラがエンブレムの意味合いではなかったとしても、車両開発にかける思いや背景が隠されているのは興味深いですよね。

前身の会社のロゴ+州旗を発端とし、「航空機がモチーフ」としてロマンのあるイメージを定着させたBMWエンブレム。

 

BMWのエンブレムを見ると、しっかりとした安全性能とスポーティな走りが約束されていると思えるのが、エンブレムの一番の存在意義なのかもしれません。

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